そしてとうとう運動会当日になった。


「結構親来てんだねー」

なんて呑気に言う宮っち。

「あれ、まさかえみちゃん…緊張してんの?」

そうなんです。

かなりのあがり症で、人前だと普段通りに振る舞えない。

こんなに人が来るなら障害物競走なんてやめとけばよかった…

「笑佳っ」

「直汰…」

「今日は頑張ろーな!」

「うんっ…」

あれから、直汰とあたしはますます仲良しになった。

「あれー?いつのまに、そんな仲良くなってんのー」

「宮っちってば!やめてよ!」

(実は案外嬉しかったりして)

ま、そんなこと、口が裂けても言えないけど。