「石原ーあ」 「はいー」 帰ろうとしてると 先生に呼び止められた。 「これさあ、うちのクラスのポスターなんだけど、描いといてくんない?」 「ええー!」 あの時のあたしは気が弱くて断れなかっただろうが、今は違う。 「やりませ…「先生、俺もやります!」 言いかけたところでさえぎられた。 さえぎったのは、直汰だった。 「え?」 「石原!俺も手伝うからやろーぜっ!」 「う、うんっ」 なんて運がいいんだろう、あの時のあたし。