「笑佳」

「ん?」

「…別れよ」

「んー…って、は?」

直汰は寂しそうに笑った。

「なんでよ」

「やっぱさ、俺らもう無理なんだよ」

「意味わかんないよ、なにが?」

「ごめん、笑佳…」

「わっけわかんない…直汰のばかっ!!」

そう言ってあたしは駆け出した。

しばらくして振り返ってみても
直汰は追っては来なかった。