僕は親父の手を握ったまま弟に話した。          「雅也、子供の頃よう親父と3人であの山行ったな。」   「うん、親父ばり釣りが上手くてさぁ、毎回帰りは魚沢山持って帰っとったよね。」    「懐かしいなぁ。なのに、なんか俺、凄く親父に悪い事してた気がする。」        「俺だって一緒だよ。でも兄ちゃんいつもありがとう。」