冷酷な彼は孤独な獣医

「公園で拾った?」


「はい」


「金がかかるのはわかってるよね?」


「あぁ……それは……はい。

あの……今日はちょっと払えない…」


あたしが話している途中で、

男の人はドアを閉めようとする。



「ちょっと待って!先生出してよ!」


「はぁ?」


「あなたじゃ話にならないの!!

獣医さんっていうのかなぁ?

その人呼んできて!!」


あたしがムキになってそう言うと、

彼は真顔で言う。


「俺だけど」


「はぁ?あなたが此処の動物病院の獣医なの?」


「そうだけど」


「……………」


「……………」



マジかよ!!



「…………だったら、そんな事言わないでこの子の足診てあげてよ!」



獣医はなにも言わず、冷たい目であたしを見る。




なんなのこの人!!

この子を見捨てる気!!

獣医なのに?