冷酷な彼は孤独な獣医

龍はあたしを上からにらみつける。


「悪かったな……かっこ悪くて」


「そんな事ない……あたし……ごめん……

龍はあたしがいなくても平気だと思ってて……」


龍はあたしの腕を掴むとその場に立たせる。


そして、倒れるようにあたしの肩に顔を埋める。


「バカ……平気な訳ないだろ」


初めて聞いた、力無い龍の声。


「ごめん…龍……ごめんね……」


「勝手にいなくなるなよ」


「ごめん……」


龍は、力強くあたしを抱きしめると、

何度も何度もキスをする。



決してやさしくはないそのキスからは、

龍の不安が痛いくらいに伝わった。