冷酷な彼は孤独な獣医

ベンチから立ち上がると、

前に龍と行った映画館へ向かって歩き出す。


龍との思い出が頭の中を駆け巡る中、

映画館の前へ着くと、そこからさらに海に向かって歩く。


本当は龍と一緒に行く筈だった、

あたしが知らないその場所に、

龍の言葉の記憶を辿って向かう。


高校の校舎が見え、坂を下り、

たくさんの木で囲われている市営住宅の脇に入って行くと、

急な上り坂があり、そこを上った所が龍の好きな場所。