冷酷な彼は孤独な獣医

あたしは起き上がると、犬を抱きしめた。


するとまた、涙が流れ出した。




「ねぇ龍………」



龍は静かに返事をする。



「ん?」


「やっぱりあたし、涼太に愛されてなかったのかなぁ?」


「…………」


龍は何も言わず、あたしの顔を見ている。



「涼太の家の家賃とか光熱費とか食費とか、

ほとんどあたしが払ってたんだ。


でも、昼の仕事クビになってから、

居酒屋でのバイトだけでは払えなくなって………


そうしたら涼太、あたしにどんどん冷たくなって………

しかも、居酒屋のバイトまでクビになって………

一気に無職に………」