冷酷な彼は孤独な獣医

「練習台になりに行ってくる」


「それって美容院?」


「あぁ」


「わかった、いってらっしゃーい」



龍が出掛けると、あたしは服に着替え全身を鏡でチェックする。


そんな中、龍の言葉を思い出した。


「手ぶらで行けないだろ」


そういえば、人の家に行く時は手ぶらで行っちゃ駄目なんだ!


時計を見ると、待ち合わせ時間の1時間前。


「なんか買に行こう!」


そんな独り言を話すと、龍の電話が鳴る。


「置いて行ったんだぁ」


画面に目を向けると、それは美紀さんからの電話だった。


「あっ……」