冷酷な彼は孤独な獣医

龍は笑いながら言う。


「酷いよ龍!」


あたしは顔を上げ、龍をにらんだ。


すると龍は、手に持っていたなにかであたしの頭を軽く叩く。


「イタッ!なにするのー!」


「ほらっ!これ、お前にやるよ!」


「なに?」


するとそれは長財布だった。


財布を持ったまま呆然としていると、

龍は階段を上って家に入って行く。


「ボーッとしてないで早く来い!

蚊に刺されるぞ!」


「えっ?」