冷酷な彼は孤独な獣医

「これって……」


「美紀の荷物だ」


「どうしてウチに?」


「瑞樹から聞いて知ってると思うから話すけど、

アイツ兄貴と別れたがってて、

でも兄貴は全く別れる気がなくて、

嘘か本当か知らないけど、

別れ話を切り出すと、暴力を振るわれるんだとさ。


それで、兄貴が居ない隙を狙って家を出て、

とりあえず住む所が見つかるまで、

荷物預かってくれって言われて」


龍は段ボールを持つと階段を上る。


あたしはバッグを2つ手に取り、

龍の後をついて行った。