冷酷な彼は孤独な獣医

龍は眉間にシワを寄せる。


「早くシャワー浴びてこい!」


「うん……」



龍がどんな気持ちでこの料理を作ったのか、

出て行ったあたしの事をどう思ったのか、

心配はしてくれたのか、

そして、あたしの想いを聞いてどう思ったのか、

聞きたい事はたくさんあったけど、

きっと、龍は一つも答えてはくれない。


あたしはいつだって、龍の気持ちがわからなくて……

でもそれは、龍が言葉とは裏腹な事をするからなんだ。


あたしは、ダイニングテーブルの上を見る。


そこには、いつもあたしが使っている箸とコップが準備されてあって……



こんな事をされたら、ますます龍の事が好きになってしまう。