冷酷な彼は孤独な獣医

「あれでいいんだよ」


瑞樹さんが真顔で言う。


「でも……」


「どっちにしても、彼女は自分から辞めたさっ。

こんな事をしてまで、此処に居れる筈ないでしょ?

じゃあ俺は行くねっ!」


龍はなにも言わず、診察室へ入って行った。


それから午後の診察が始まり、

桐島さんがいなくなった事で、

あたしと龍は大忙しだった。


「雑用!しっかり保定しろ!」


「はい!あっ!電話!」


「いいから!」


「はい!」



そして午後の診療が終わり、院内の清掃が終わると、

あたしは待合室のソファーに倒れ込む様に座った。