冷酷な彼は孤独な獣医

桐島さんが話していると、駐車場に車が停まる。

時計を見ると、診療時間の15分前。


桐島さんは受付けから出てくると、

あたしの目の前にくる。


「ごめんなさい……私、藤崎さんが先生と一緒に暮らしてるって知って、

2人が恋人同士じゃないってわかってても、

どうしてもそれが嫌で、だから……藤崎さんにこんな酷い事を…」


すっかり弱くなってしまった桐島さんが気の毒で、

あたしは出来る限りの笑顔で桐島さんに話した。


「いいよもう!

っていうか、これからは仲良く仕事しようよ!

もう意地悪しないでよっ!」


すると龍が低い声で言う。


「駄目だ」


「えっ?」


「コイツはクビだ」


「なに言ってるの龍!

あたしがいいって言ってるんだから!」