冷酷な彼は孤独な獣医

「飼っていたハムスターを、

死なせてしまって……

ろくに飼い方も勉強しないで飼ったせいで、

まだ生きれる命を俺が終わらせてしまったんだ」


「だから獣医になって、動物の命を救おうと思ったの?」


「別に獣医になって、動物の命救ったからって、

俺の罪が消える訳じゃないけど、

あの頃の俺にはそんな事しか思いつかなかったんだろ」


龍は顔をしかめ、ワインを一口飲む。


龍とこんな風に話したのは初めてだった。


考えてみれば、あたしは龍の事をなにも知らない。