冷酷な彼は孤独な獣医

そんな渡辺さんを見て、あたしも泣いてしまった。

どうしても、我慢する事が出来なかったんだ。


すると、桐島さんが静かに話す。


「隣に居ますので、落ち着いたらお声を掛けて下さい」


そして龍と桐島さんは診察室を出る。


「藤崎さん」


桐島さんがあたしを呼んだけど、

あたしはそこから動けなかった。


あたしは泣きながら、渡辺さんの背中にそっと手を置くと、

渡辺さんが話す。


「理央ちゃんありがとう。

マコが入院中も、寝ないで付き添ってくれてたみたいで。

本当、理央ちゃんと先生には感謝してるよ」




龍が、渡辺さんにそんな事話していた事を初めて知った。