冷酷な彼は孤独な獣医

午後の診療の時間になり、あたしは入院動物の様子を診に行くと、

入院舎の温度を確認した。



「大丈夫!」



午後からも飼い主さんとペットが次々と訪れ、

大忙しだった。



そして、最後の飼い主さんとペットが帰ると、

時間は8時を過ぎていた。



「疲れたぁ……」


あたしは待合室の椅子に座ると、少しの間ボーっとしていた。


すると、表のドアを叩く音が聞こえて来た。


「渡辺です!!」


あたしは椅子から立ち上がると、急いで鍵を開けた。