冷酷な彼は孤独な獣医

あたしは黙って瑞樹さんの話を聞いていた。


「龍は今と一緒で昔から不愛想で、

可愛い女子に言い寄られても、

あっさり振る様なヤツだった。


特に誰かと仲良くする訳でもなく、

俺達が休み時間にエロ本見て騒いでる時だって、

あいつはいつも窓際で難しそうな本を読んでいた。


何事にも動じなくてクールで、

絶対に人に媚びを売らない。


とにかくかっこ良くて、そんなアイツが俺は大っ嫌いだったんだ」



瑞樹さんは、少しほほ笑みコーヒーに口を付ける。




「今も?」


「ん?」


「今も龍の事……嫌いなの?」