冷酷な彼は孤独な獣医

龍がこんな風にあたしを抱きしめてくれるなんて思ってもみなかった。


"捨て猫"なんて言ってあたしを怒らせて、

それなのに"好きなだけ泣け"なんて言ってこんな風にあたしを優しく抱きしめて………



なんなのよ一体………



でも………龍が一緒に居てくれなかったら………

龍が明日香と涼太の前からあたしを連れ出してくれなかったら………








きっとあたしは凄くみじめな思いをしていた………










「ありがとう……龍………」


龍の胸から顔を上げると、

周りの視線を感じる。







うわっ!見られてる!