お経が終わった後、暖かい部屋で、お菓子を食べた。 オバサンは買い物に出かけて、 部屋がしーんとなった。 「この人がこうなったのは、俺のせいなんです」 トウマくんが言った。 「記憶が戻ったら、きっと捨てられますよ」 お爺さんは黙っている。 「俺は、つぐなっても、つぐないきれない事をしでかして… この人は最後まで、俺を求めませんでした。 死のうとしてることを隠し通したし… 俺宛ての手紙もなかった…」