お爺さんが、お経を上げ始めた。


外から見たら、色々なものが上からぶら下がっている。

その奥に、人の形をした置物があった。


「あ!」

と私は指さした。

「観音様だよ」

とオバサンが言った。

それは、にぶく光っていた。

ドアの隙間から見える光のように。