―ドアある!― ―ソファーどかせ!― ドア…あるんだ…。 原さん、ありがとう。 本当にありがとう。 ドアが開いた。 薄暗いけど、中が見えた。 「なっちゃん!」 「青木さん!」 腰が抜けて、へたり込んだ。 「地下2階につながってるんです」 「消防に電話しよう!」 「真っ暗なんで、ライトを…」 「あるある!」 お客さんは、6人しかいなかった。