キーンコーンカーンコーン… 退屈な、数学の授業が終わった。 里桜は、いつものことのようにぼんやりしていて、先生に怒られていた。 俺が答えを教えてやらなかったら、あいつは先生のパシリにでもされていただろうな。 まあ、そんなところも可愛いけど。 里桜の席をチラリと見ると、里桜はそこにはいなかった。 里桜は… 木原と一緒に、教室を出ていくところだった。