私の挨拶に、返してくれる人は誰もいない。 いつものことだけどね… 室内に足を踏み入れ、後ろ手で襖を閉める。 部屋の中には四つの食膳、そして3人の人物が朝の食卓を囲んでいた。 ここで私の家族を紹介しておこうと思う。 私から見て左側の奥に座っている男。 しっかりと後ろへセットされた黒髪に、若干伸びたひげ。 黙っていてもひしひしと伝わってくるオーラ。 この人が私の父兼、今の社家をまとめている大黒柱 社 東次郎(やしろ とうじろう)