極道一家のマヤ




「ところでさー」


鮮やかな色をした、おいしそうな出し巻き卵を口に含みながら、再び杏奈が言った。


「ん?」


一旦ノートを閉じ、私も弁当箱の袋を机の上に置く。


「マヤのこと、探し回ってる人たちがいるんだって?」


「えっ、なんでそのこと……」


驚きで目を見開いた私は顔を上げた。


「昨日の夜、龍から電話があって聞いたの。詳しいことは教えてくれなかったんけどさ……とりあえずマヤのそばになるべくいてやれって言われたの」


「私の、そばに……?」


「そう。ところで誰なの?そのあんたを探してるって連中は」


「わかんない。社家と『龍』と『嵐』以外、私が関わってる組織はないから……」