極道一家のマヤ




美都場は再び口を開いた。


「龍が、元々は『嵐』のメンバーだったってのはさっき言ったよな」


「うん」


「実は桜も……『嵐』のメンバーだったんだ」


「えっ!?」


驚いた。


桜も……『嵐』の一員だったの?


じゃあどうして、女禁制のルールなんて……


「オレの考えが浅はかだったんだ」


驚く自分に美都場は続ける。


「桜はオレと斗真の幼馴染みで……瑠偉や宮、雪も桜のことはそれなりに慕ってた」


瑠偉とは同じく『嵐』のメンバーであり、そして幹部でもある綾瀬のこと。宮は私に焼きそばパンを買わせた腹黒いヤツで、雪とはあの寡黙な雪村真のことだろう。


なんだか懐かしい名前たち……。


「だからなんの問題もなしに、オレが『嵐』のメンバーに入れたんだ。でも……それが間違いだった」


「間違い……?」


「ああ。桜を仲間にした途端、周りの族たちが一斉に桜を狙い始めたんだ。理由はわかんだろ?桜が傷つけば、オレたちの精神は当然揺さぶられる……」


その心の隙をついて、周りの族は『嵐』を潰し、最強の地位につこうとしたんだ……。


「ひどい……」