極道一家のマヤ




信じられない……。


昨日のふたりからは、そんなこと全然感じられなかった。


「じゃあ、なんで……昨日、あんなに……」


「……」


戸惑う私を、美都場の切れ長の目が見下ろしてくる。


「親友っていっても、過去の話だからな」


「過去……?」


「龍は……オレを裏切ったんだよ」


私は驚いて目を見開く。


「裏切ったって、どんなふうに……?」


一条龍が、親友だったはずの美都場を裏切った?


昨日のあの、真っ直ぐで力強い瞳からはそんなこと想像できない。


大きな族を率いるふたりの総長に……一体どんな過去があったというのだろう?