マヤが桜を今まで痛めつけていたというのを聞いたのは…
「そのとき屋上に一緒にいた…女たち」
「はあ…」
オレの言葉に、女の口からため息が漏れる。
「あんたの存在は…あの子にとって、よほど大きかったんだね」
こいつは…何が言いたい?
「…おかしいと思わない?」
「何が?」
「その女たちは、『マヤがいじめているのを私たちは必死に止めようとした』って言っていたのよね?
意識不明になるまでその子を痛めつけていたっていうマヤを、大人数でいて止められなかったのかしら?」
「…。」
女の言葉に…オレの中で何かが揺らぐ。
「あんた、固定概念に囚われて…何か大切なこと忘れてんじゃないの?」

