あの日以来、病院に入院することになってしまった桜…
面会事件が限られているから、余計な道草などしている暇はない。
「え、なにそれ。かっこいいのに冷たいね、君」
……なんなんだ、この女は。
横を通り過ぎようとした足が止まる。
女の手が、オレの腕をつかんだのだ。
「…離せよ」
振り払うと以外にもあっさりと女は手を離したが、おかげで向かい合うような形にはなってしまった。
「そんなピリピリしないでよ。そこまで時間を取らせるつもりはないから」
…一体どこにそんな根拠があるのやら。
早く病院に行って桜の様態を確認したいっつーのに。

