「でも彰さん…私、本当に彰さんの事が好きで好きでたまらないんです。なので付き合ってくれないと言うならちょっと汚い手を使う事になりますが──」



そしてそっと歩み寄って“どうしますか?”と首をかしげて言った。


「脅されても付き合いません」

「…そうですか。では──」

そう言ってブレザーの右袖口からハサミを出して彰さんへ向けた。


私のブレザーはというか私が着てる服は全て特注品で袖口からはハサミやらホッチキス、シャーペン等が出せる。というのは嘘ですが。