真面目君と嘘つき女

それも間違ってはいない。

間違ってはいないけどそれだけでなく、手の平に軽くいってるものもあったりと、様々だった。


なんといえばいいか難しいが、その傷は数本ではない。

数十本はあると思う。


「数増えてること気にしてるんですか?」

「え、いや、ごめん。ずっと見て…」

「いえ、傷が増えたのは私の心の弱さです。あなたを許してしまいそうだった自分に傷をつけてこういう事があったんだぞって思い出すためにつけてしまったんです。今思えばバカですよね」