真面目君と嘘つき女

私は夢の中で心地よく揺れていた。


揺り籠で揺られてる感じ。

それにいい匂い──


「そんなに揺すられると酔うんだけど」

「おはようございます」

「おはよ」


揺り籠のような心地よさは昌さんが私の事を揺すっていたらしい。

おかげで少し酔いかけたけど。


あのいい匂いも昌さんからの匂いだったようだ。