大事なもの。








俺は人混みの中をかきわけようとした。



それでも入り込めない。





『ああ、もう、苛々させんなよっ!!』





俺は近くにあった机をけった。







すると、教室はいっきにしーん。となる。







俺は続けた。







『ヒカルにこんなことしたの誰だよ?』




誰もなにも答えず、ざわざわしたした。




ガンッ



俺はまた机をけった。するとまた静まった。





『ヒカルはなぁ、俺らの大事な友達なんだよ

次こんなことしたら俺がお前ら全員殺して

やるよ。覚えとけよ?ヒカルは俺らの友達だ』





しーん。としたままなにも動かない。





『だーかーらー、さっさとそこどけよっ!』




声を張り上げた。


すると、みんな、ばらばらと散った。







やっと見えたヒカルの顔には


うっすら涙と、笑顔であふれていた。



そして、カタコトに震えながら



ありがとう



そう俺に向かって叫んだ。









俺の好きなヒカルの笑顔に

透き通るような素直なありがとうが


心にしみてくる。













なぁ、神様。


どうして、神様はこれほどに良い奴に


苦しい病気を与えた?


俺にはそれが理解できねーよ。


ただの気まぐれなら俺は許さない。



ヒカルは幸せになるべき人間だと思うからだ。