笑ってほしい




「向こうの友達が
デザイン関係の仕事してて
そこで雇ってもらうか
お父さんの仕事手伝う。」


「その頭をもってして
デザイナーか…。
もったいない気しかしない。
お父さんはなになさってる方なの?」


「松井グループ会長。」


ズル
ゴホッゴホッ

あっ、椅子から滑って
ついでにすんごいむせてる。


「あのねえ…。
ただもんじゃないな
とは思ってたけど
やっぱりあなたはスゴイわ。」


「だから隠してた。」


いつだってこの2つは
私のコンプレックスになってた。


父親は松井グループという
世界でも有名なグループの会長。

高校生になる前に
すでに大学を卒業。


普通だったら考えられない
環境で育ってきた私。

「期待に満ちた周りからの目。
私は完璧にならなきゃいけない。
そお言われてるみたいで
いつも嫌だった。
だから高校生活はこっちで
だれも知ってる人のいない環境で
過ごしたかったの。
今まで
黙っててごめんなさい。」


ゆかにはいつ言おうか
ずっと悩んでいた。

きっとゆかなら大丈夫って
思ってたけど
やっぱりどこか不安だった。


「別に気にしない。
薫乃がこれで高飛車な女だったら
友達速攻やめるだろうけど
あんたいい子すぎるもん。
友達やめらんないよ。」


ゆかはニッと笑って言ってくれた。


「ありがとう。
向こう行ってもともだ「あーそれは許さないよ。」


ん?遮られたぞ、今。
今すんごいいい場面だったよね?
これからもずっと友達って
雰囲気だったよね?


「なんでさえぎるのよ!」


私はキッとゆかを睨んだ。


「はいはい。
いい雰囲気だしても無駄。
イギリスには帰らせないよ。
私が許すわけないでしょ!
薫乃だって本当に
帰りたいわけじょないんでしょ?」