seasons.(シーズンズ)【完】



かくしては宮ちゃんからハル宛ての書類を受け取ったあと、教えてもらった道に従って住宅地を歩いたあたしだけど、元々近所で見慣れた風景だったから、目的地には難なく辿り着くことができた。

何の変哲も無い二階建ての古いアパート。

順に表札を確認していくと、手書きだけどちゃんと“長谷川”の文字を発見できた。

何度か通りかかったことはあったけど、ここがハルの家だったのね。

同じ町内に住んでたのに全然知らなかったわ。

なんだかんだで家に来るのも初めてだし。

ボタンを押すとピンポーンと軽快な音が鳴った。

インターホンの応答を待ってみるもなかなか返事が返ってこない。

もう一度、今度は意味もなく強めに押してみた。

……またもや無反応。

もしかして出かけてるのかしら?

旅行なら学校に一言入れときなさいよね。

心の中でぼやきつつ念のためドアノブに手をかけると、いとも簡単にドアが開いてしまった。

え、ちょっと、鍵もからないなんて無用心すぎるんじゃない?