seasons.(シーズンズ)【完】

「片桐くんも辛いようにあっくんも辛い思いしてるんですよ。あなた達は血の繋がった双子じゃないですか。これからお互い支え合って生きていかなきゃいけませんよ……ほなみさんの分も」


そっと手を離して一歩後退する。


「あっくん、戻ろう」


そうして背を向け歩き出す私を、


「おい」


片桐くんは短く呼び止めてきた。

振り向けば彼は目を泳がせ落ち着きのない様子で、


「ほな……じゃねェや。お前、」

「米澤冬香」

「米澤……」


私の名前を改めて覚えるように呟く片桐くん。

そのあと何か言い渋る仕草を見せてきた。

けれど再度こちらを向き、私と目が合うなりなぜか頬を染め、結局何も言うことなく猛ダッシュで林から出て行ってしまった。

なんだろう、忙しい人だなぁ。