seasons.(シーズンズ)【完】

えーと、ここから帰るってことは、あのバス停までずっと一緒ってことなのかな?

どうしよう。心臓持つか本気で心配になってきたよ……。


「冬香?」

「は、はいっ!?」

「オーバーリアクションですね。何をそんなに驚いているのですか?」


それはあっくんのせいなんだってば……!


「行きますよ?」


そう言って自然にとられた手。

伝わるは初めて感じた異性の優しげな温もり。

同い年の男の子の手ってこんなに大きいものなの?


「ぁ……あの、あっくん……?」

「はぐれないためです。それとも嫌ですか?」

「そうじゃなくて……」


恥ずかしさのあまり、下唇を噛み締めて理性を保とうとする。

こんなのおかしい。だって恋人同士がやるようなこと、平然としちゃってる。


「……ていうかあっくん」

「はい?」

「帰るんじゃないの?」

「はい」

「だったらなんでまた神社に戻ってきているのかな?」


気が付けば私はあっくんに手を引かれ、屋台の間を行き来する人ごみの中にいた。