「う~~ん……」
放課後の美術室で唸り声を上げながら頭を悩ませているのは自分自身。
元々絵を描くことが好きだった私は美術部に所属しているのだけれど、先程絵画展の話を顧問の先生から頂いたのだ。
お題は春とのことだけど、そのアバウトさが優柔不断である私の思考をますます煩悶させることとなった。
絵画展には一年生の時に何度か提出したことがあったけど、いずれも明確なお題が決められているものだったからなぁ。
こう大まかだと題材選びの時点からセンスが問われるってものだし、さてどうしたものか。
寺島からフラれてしまったという目を背けたくなるような一件も相まって、頭の中が邪念で乱されているせいか中々閃きが訪れない。
こんな形でスランプ突入だなんて御免なのに。
なんだか調子が優れないから今日は帰ろう。
未だに冬の名残を匂わすように初春はまだ日が短い。
外も少しずつ暗くなっていることだし、題材探しは家に帰って温かいお湯に浸かりながらでも考えるとするかな。
放課後の美術室で唸り声を上げながら頭を悩ませているのは自分自身。
元々絵を描くことが好きだった私は美術部に所属しているのだけれど、先程絵画展の話を顧問の先生から頂いたのだ。
お題は春とのことだけど、そのアバウトさが優柔不断である私の思考をますます煩悶させることとなった。
絵画展には一年生の時に何度か提出したことがあったけど、いずれも明確なお題が決められているものだったからなぁ。
こう大まかだと題材選びの時点からセンスが問われるってものだし、さてどうしたものか。
寺島からフラれてしまったという目を背けたくなるような一件も相まって、頭の中が邪念で乱されているせいか中々閃きが訪れない。
こんな形でスランプ突入だなんて御免なのに。
なんだか調子が優れないから今日は帰ろう。
未だに冬の名残を匂わすように初春はまだ日が短い。
外も少しずつ暗くなっていることだし、題材探しは家に帰って温かいお湯に浸かりながらでも考えるとするかな。