【リメイク前】大きな桜の木の下で【完】

どうしてか分からないけど、綺麗な夜桜の絵画がまるでフラッシュバックのように脳裏を過ぎったと同時に、ある名前を途切れ途切れに口にしていた。

夜桜、夜の桜……桜に夜と書いて、あなたの名前は――、


「さ……く、や……」


そしたら彼は一瞬瞳を見開いて、それからその瞳をゆっくりと細めて「あたり」と笑ったのだ。

ひらり、桜の花びらが春風に吹かれて宙を舞っている。

私の目にも桜夜くんの目にも、薄っすらと涙が浮かんでいた。



【おしまい】



補足及び言訳:別な世界線を生きた桜夜が死んでしまってから、その記憶を持ったままこの世界線では元から幽霊という存在であるというパラレルワールドのようなお話を書きたかったのですが、多くの矛盾点が目立つうえ意味不明なことに。ちょっとしたファンタジーを目指したつもりなので、その辺りは深く考えずに見てくださると助かります。