【リメイク前】大きな桜の木の下で【完】

幼少の頃両親が離婚して父親側に引き取られた桜夜くん。

生まれつき母親似だった彼が成長を重ね、段々と元妻に似てきたことが気に食わなかったらしい。

父親は桜夜くんに暴行を振るうようになり、特にどの箇所よりも母親そっくりだった目元を集中的に狙ってきた。

その目を庇おうと必死に両手を使えば、その隙に今度はお腹を狙ってきて、その時受けた衝撃が積み重なり、こうして腹部に痛ましい形で残ってしまったのだという。

聞いているこっちが泣いてしまいそうなくらい惨たらしい内容だった。

それから虐待行為を繰り返しているという情報が警察のもとへ届き父親は刑務所入り、暴力を受ける生活から解放された桜夜くんは、遠い親戚と一緒に暮らしているが、居心地も悪くあまり良い生活を送っていないと言う。

部活に入っているのは、なるだけ家にいる時間を少なくしたいため。陸上部なのはあまりお金がかからないため。