【リメイク前】大きな桜の木の下で【完】

……うん、そう、大丈夫だよ私。

なんだか肩が重いなと思っていたら知らぬ間に憑依霊につかれていたとかそんなことあるわけないじゃん。

うんうん、あるわけないない……多分。

時間が時間なだけに周囲には人影が見当たらない。

どうしよう、一人でいるせいか恐怖心と共に不吉な妄想が膨らんでいく。

なんで友達と帰らなかった日に限って人通り少ないかな。

この時間帯によく見掛ける犬の散歩してるおじいちゃん、どうして今日は姿を現してくれないの。

急に心細くなった私は一刻も早くこのトンネルを抜けようと自然と早足になったが、ふとあることに気付かされ全身の血の気が引いていくのが分かった。

……足音が増えてる!?私の背後に何かが迫っている!?

そんな馬鹿な、幽霊には足が無いって相場が決まっているものじゃないの?

そ、それじゃあ今私の背後にいるのは幽霊じゃなくて、生身の人間……?

まさか通り魔!?