「ごめん。私先帰るね」
「えー、千鶴用事でもあるの?」
「そういうわけじゃないけど、なんか不調だからさ」
「そっか。おつかれー。気を付けて帰ってね~」
「うん、また明日ね」
そうして何やら雑談で盛り上がっていた友人二人に、一足先に帰ると告げて美術室をあとにした私は一人で帰路についたわけだけど、実は学校へ通うためには幽霊が出ると噂されている不気味なトンネルを通らなければならない。
そのうえ長い坂道ときた。帰りは下りだからまだ早足になれるけど、それにしたってつくづく過酷な通学路だ。
本当は校門前に停まるバスを利用したいけど、お母さんが節約だって言って許してくれないし。
ホラー映画で泣きベソかいてしまう私だからこそ、なるだけ日が落ちる前に通過しておきたいところでも、部活動をやっている以上それは叶わない。
けどなんだかんだ言いつつもこの通学路を往復する生活も二年目なわけで、慣れてきたと言えばまぁまぁ慣れた。
それに霊感が備わっているわけでもない私にしてみれば、実際に出ようが出まいがノープロブレムも同然なのだ。
「えー、千鶴用事でもあるの?」
「そういうわけじゃないけど、なんか不調だからさ」
「そっか。おつかれー。気を付けて帰ってね~」
「うん、また明日ね」
そうして何やら雑談で盛り上がっていた友人二人に、一足先に帰ると告げて美術室をあとにした私は一人で帰路についたわけだけど、実は学校へ通うためには幽霊が出ると噂されている不気味なトンネルを通らなければならない。
そのうえ長い坂道ときた。帰りは下りだからまだ早足になれるけど、それにしたってつくづく過酷な通学路だ。
本当は校門前に停まるバスを利用したいけど、お母さんが節約だって言って許してくれないし。
ホラー映画で泣きベソかいてしまう私だからこそ、なるだけ日が落ちる前に通過しておきたいところでも、部活動をやっている以上それは叶わない。
けどなんだかんだ言いつつもこの通学路を往復する生活も二年目なわけで、慣れてきたと言えばまぁまぁ慣れた。
それに霊感が備わっているわけでもない私にしてみれば、実際に出ようが出まいがノープロブレムも同然なのだ。