BEAST POLICE

都内、とあるクラブ。

金髪の男が、舎弟らしき男達と共にVIPフロアで若い娘を侍らせ、酒を呷っている。

店の半分のスペースを我が物顔で使い、営業妨害とも思えるほどの大騒ぎをしながら、誰も彼に文句は言えない。

彼の肩書きを聞けば、それも納得できるだろう。

指定暴力団の中でも“特に凶悪と見做される組織”として、“銃撃や火炎瓶を投げ込むなどの危険行為を繰り返す恐れのある組織”特定危険指定暴力団『鬼首會』の二代目。

名前は鬼首 春樹(おにこべ はるき)。

黒のTシャツに迷彩柄のワークパンツという、どこにでもいそうな出で立ちの若者だが、20代後半という年齢で組を仕切る暴力団の組長であった。