BEAST POLICE

ようやく息が整ってきたのだろうか。

「…極道だけが…警察の敵じゃねぇぞ…」

鬼首は倒れたまま言う。

「悪党は幾らでもいる…殺人や傷害起こすのは堅気の中にもいるし、近頃のガキどもはヤクザ者よりえげつねぇ事やってのける…半グレや暴走族だっているし…三合會みてぇな不法外国人だって、日本にやって来ちゃあ、あくどい事やってやがる…俺をムショにぶち込んだ所で、何の解決にもなっていねぇ…」

「…貴様に言われんでもわかっている」

倉本もまた、倒れたまま呟いた。

「自分達の仕事は、これでいい、という事はない…終わりのない鼬ごっこだ…何百人何千人逮捕しようと、延々と犯罪者は湧いて出る…」