BEAST POLICE

「何モタモタやってんだ」

警視庁に乗り込んできたのは、その巽本人だった。

「さっさと俺を関東刑務所へ。それが連中の望みだろ?」

「しかし巽」

対策会議に参加していた刑事部長が言うが。

「名指しされてんのは俺だ」

巽は恐れも躊躇いもしなかった。

「奴らは娑婆での恨みを刑務所内で晴らしたいんだろ?上等だ。相手になってやろうじゃねぇか」

彼はヒップホルスターとショルダーホルスターに入れたコルトローマンに手を当てる。

「こんだけの騒ぎを起こしてんだ…連中、もう全員無期懲役もんだろ?なら、俺が裁いてやる」