あの頃の君へ〜eternal love〜

『あ"ぁあぁぁあーーーー!!!!』



『マコは何処だぁあぁぁーーー!!』



そうこうするうちに
ついに男が壊れた。



街中に響き渡るほどの
大きな奇声をあげて



滅茶苦茶に包丁を振り回した。



その目はもはや人間ではない。



本能のままに生きる
野獣そのものだ。



黒い雲に覆われた空からは
ポツポツと雨が降り始め



いつの間にか人々の影も
見えなくなっていた。



『おい!辞めろって!』



『こんな事して何になるんだよ!』



秀吉が必死に男の心に語りかけた。



その勇気ある行動は



決して男を責めるためでは
なかったはずなのに‥



悲劇は起こってしまった。



それは本当に一瞬の出来事だった。