あの頃の君へ〜eternal love〜

2階建ての大きな家を見上げると



そこには彼女の部屋にだけ
ぼんやりと明かりがついていた。



"ピンポーン"



玄関の前でベルを鳴らしてみたけれど
彼女が出てくる気配はなかった。



"こうなったらもう
無理矢理入るしかないか。"



そう思った時
玄関のドアが開いた。



美希がボロボロと涙をこぼして
突然俺の胸に泣きついた。



『おい!大丈夫か?』



『う、うん‥』



『なぁ、何があったんだよ?』



『ぐすっ‥‥‥うっ‥‥っ‥』



『黙ってちゃ分かんねぇだろ?』



『‥うん。とにかくこっち来て‥?』



『ああ。』



彼女に手を引かれるまま
階段を登って行くと



美希が嫌そうな顔をして
渋々部屋のドアを開けた。