あの頃の君へ〜eternal love〜

まさか、



この携帯にそこまでの思い入れがあるとは
目の前の女性には微塵も分からないだろう。



けれど、俺にとってはどんな時も
一緒だった相棒のようなもの。



故障もなくずっと元気に頑張ってくれていた。



そんな大事な存在と俺は今日お別れする。



今まで支えてくれた人たちとの
思い出いっぱいのメール。



涙が出るほど嬉しかったバースデーイベントや
何気ない日常の風景をおさめた画像の数々。



その全てをリセットする。



もう何も後悔はない。



これからはずっと美希が側にいてくれるから。



『武瑠、本当に良かったの?』



『ああ。だってもう必要ないだろ。』



『でも、お客さん達は武瑠がお店を辞めたって
ずっと連絡取りたいと思ってるよね?』



『まあ、そうだろな。』



『むしろ俺がホストじゃない方が
彼女たちにとっては好都合だろ。』