あの頃の君へ〜eternal love〜

彼女は照れながら
俺の左手に指を絡ませた。



その手はさっきよりも少しだけ
湿り気を帯びていた。



やはり初めての大仕事に
相当なプレッシャーを感じているようだ。



『武瑠、スーパーってあっちだったっけ?』



『ああ。』



『あの橋を渡ればすぐ左にあるよ。』



俺の指差す方を見つめながら
2人は真っ直ぐにそこを目指した。



とその時、



俺はふと大切な事を思い出した。



『そうだ!美希…俺用事あったわ。』



『ちょっとここ寄ってもいいか?』



『……?うん。いいけど…?』



たまたま通りがかった携帯ショップの前で
俺は鞄の中からある物を取り出した。



それは、



あの日から電源を切ったままの
使い古した携帯電話だった。