あの頃の君へ〜eternal love〜

『夏希!』



『気をつけて帰れよ!』



『うん!!』



次第に遠ざかっていく影は
何かを物語っているようで…



俺はただまっすぐに
それを見つめていた。



すると、



彼女が立ち止まって
大きな声でこちらに叫んだ。



『れーーんーー!!』



『幸せになってねぇーーー!!』



眩しい朝日に照らされながら



彼女が円を描くように
大きく両手を振ってくれた。



なのに、それとは反対に
俺の心は黒い闇で覆われていた。



なぜだろう?



寂しいわけじゃない。



悲しいわけじゃない。



それなのに、



俺はこれから大切な何かを
失うような予感がして…



下唇を噛み締めていた。